「ロエベの香水がくさい」…そんな噂を耳にして、戸惑っていませんか? 高品質で芸術的なロエベの香水ですが、特に「001 マン」など一部の香りは、その強さやパウダリーな特徴から「個性が強い」と感じられることがあります。この記事では、フレグランスマイスターの私が、その「くさい」と感じる理由を徹底分析。ロエベの真の魅力である「重ね付け」の文化や哲学、そして「アイレ」のような万人受けする香りまで、あなたにぴったりの一本を見つけるための賢い選び方をお伝えします。
- 「ロエベの香水がくさい」と感じる理由の分析
- ロエベ 001の「重ね付け」という本来の楽しみ方
- 万人受けする「アイレ」など失敗しない選び方
- 香りのプロが教える正しい「試香」の極意
ロエベの香水がくさい真相とブランドの真意
- なぜ「くさい」と感じる?噂の正体を分析
- 001は「重ね付け」で完成する物語
- 自然と感情を紡ぐロエベの哲学
なぜ「くさい」と感じる?噂の正体を分析

「ロエベ 香水 くさい」という、少しドキッとするような検索をされる方の背景には、多くの場合、ブランドを代表するアイコン的な香水「ロエベ 001 マン」の存在があるようです。
この香水は、非常に個性的で、決して「万人受け」する香りとして創られてはいません。実際に口コミを分析してみると、「サンダルウッド(白檀)やムスクの香りが強すぎる」「パウダリー感が強く、重たい」「甘さが女性用のように感じる」といった、その強さや重さに関する声が見受けられます。
特にEDP(オードゥパルファム)はEDT(オードゥトワレ)よりも香料の濃度が高く濃厚で、ムスク、キャロットシード、サイプレスの香りがより深く感じられます。ラストノートではスミレ(バイオレット)が徐々に現れ、ウッディでムスキーな香調が引き立ちます。そのため、普段スッキリとしたシトラス系や、軽やかなフローラル系の香りを好む方にとっては、その個性が「くさい」「きつい」と感じられてしまう可能性があります。
ロエベ 001は、しっかりとした重みのある香調が特徴です。もしあなたがナチュラルでほのかな香りや、爽やかで軽い香りを求めている場合、この香水は確かに“合わない”かもしれません。
しかし、どうかここで「ロエベ=くさい」と結論づけないでください。それは、香水そのものが「悪い」のではなく、あなたの「好み」と、その香水が持つ「芸術的な個性」が、今はまだ一致しなかった、ということに他ならないのです。
001は「重ね付け」で完成する物語

では、なぜロエベはあのような個性の強い香りを生み出したのでしょうか。
実は、「ロエベ 001」シリーズには、単体で使うだけではわからない、非常にロマンティックで深い物語が隠されています。
この香水は「カップルフレグランス」として、男性用の「001 マン」と女性用の「001 ウーマン」が“対”になるよう創られているのです。そのコンセプトは、「初めての親密な夜を過ごしたカップルの、翌朝の期待と不安が入り混じる感情」という、非常にセンシュアルなもの。
単体で使っても、それぞれがモダンで完成された香りです。しかし、この二つはお互いに足りない部分を補い合い、重ね付け(コンバイニング)することで、初めて一つの調和された香りとして“完成”するように設計されています。
「マン」の持つウッディな重さ、「ウーマン」の持つ柔らかな甘さ。二つが重なることで、単体では決して出せない、まったく別の深みと魅力が生まれるのです。もし「001 マン」だけを試して「個性が強すぎる」と感じたなら、それはまだ物語の半分しか読んでいないのと同じなのかもしれません。
香道Lab.自然と感情を紡ぐロエベの哲学


「001」のような非常にコンセプチュアルな香りがある一方で、ロエベの香水全体を貫いている哲学は、「自然への深い敬意」と「卓越した職人技(クラフト)」にあります。
ロエベは、スペイン王室御用達のレザーブランドとして始まった、長い歴史を持つメゾンです。クリエイティブ ディレクターのジョナサン・アンダーソンは、「クラフトはロエベの本質であり、そこには常に現代性が宿る」と語っています。
この哲学は香水づくりにも色濃く反映されています。ロエベの香水は、自然界にインスピレーションを得て、色、香り、そして私たち人間の感情が織りなす「多感覚の万華鏡」として表現されています。
その象徴が「ボタニカル レインボー」と名付けられたコレクションです。潔いまでにシンプルで、それでいてカラフルなボトルデザインは、まさに自然界の多様な色と光を捉えたもの。ロエベの香水とは、単なる「香り」ではなく、自然の断片をボトルに詰め込んだ「アートピース」なのです。
ですから、「001」が個性的すぎると感じても、どうかブランド全体を誤解しないでください。あなたに響く「自然」の香りが、広大なコレクションの中に必ず見つかるはずです。
「ロエベ 香水」で失敗しないための賢い選び方
- 万人受けする「アイレ」という最適解
- 芸術的で奥深い「エセンシア」の魅力
- 目的別:あなたに合うロエベ香水の見つけ方
- 香りのプロが教える「試香」の極意
万人受けする「アイレ」という最適解


「ロエベの香水に興味はあるけれど、001のような個性的な香りは不安…」
「くさいと思われるのだけは避けたい」
そんな方に、私がフレグランスマイスターとして心からおすすめしたいのが「アイレ スティレサ」です。
「アイレ」はスペイン語で「空気」、「スティレサ」は「繊細さ」を意味します。その名の通り、「空気の軽やかさと女性の静かな安らぎ」をコンセプトにした、どこまでもエレガントで控えめな香りです。
香調は、フローラル・フルーティ・ムスク系。まず、トップノートで洋ナシ(ペアー)の瑞々しく透明感のある甘さが弾けます。次に、ミドルノートではスズランの清楚なグリーンフローラルが、清潔な透明感を運んできます。
そして、この香水の真骨頂はベースノートにあります。柔らかなムスクが「石鹸のような清潔感」を演出し、肌そのものが香るかのように、ごくほのかに香り続けます。この「強すぎず上品」な香りは、まさに「万人受けする優等生」。
オフィスや日常使い、大切な人とのデートなど、どんなシーンでも纏う人の品格を高めてくれる、ロエベ入門に最適な一本です。これを「くさい」と感じる人は、まずいないでしょう。
芸術的で奥深い「エセンシア」の魅力


もし、あなたが「万人受け」で終わらず、ロエベらしい「芸術性」や「ユニークさ」を求めるなら、「エセンシア オードゥ パルファム」を試す価値があります。
これは「アイレ」とは対極にある、非常に奥深く、知的な香りです。
香りの系統は、メンズフレグランスの伝統的な香調である「フゼア」に分類されます。しかし、ロエベの手にかかれば、ただのフゼアではありません。この香りは、レッドペッパー、バジル、タラゴンをはじめとする200以上もの香料成分が、まるでDNAの二重らせんのように複雑に連鎖する、非常にアーティスティックな構成になっています。
その香りが喚起するイメージは、「エレガント」「セクシー」、そして「モード」。
「001」がパウダリーな重さで個性を放つのに対し、「エセンシア」はスパイシーでグリーンな奥深さで、他とは違う「ユニーク」な存在感を放ちます。ファッション感度の高い、自分らしいスタイルを確立した方にこそふさわしい、まさに「纏うアート」です。
目的別:あなたに合うロエベ香水の見つけ方


ここまで代表的な香りをご紹介してきましたが、ロエベの香水は非常に多彩です。あなたが「くさい」と感じるリスクを避け、ご自身の“運命の一本”に出会うために、代表的な3つの香りを目的別に比較してみましょう。
ご自身の好みや、香水を纏いたいシーンを想像しながらご覧ください。
| 香水名 | 香りの系統 | 主要ノート | 香りの印象 | こんな方におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| ロエベ 001 マン EDP | ウッディ・ムスク | カルダモン、バイオレット、サンダルウッド、ムスク | 個性的、パウダリー、重め | 「001 ウーマン」と重ね付けしたい方、個性を求める方 |
| ロエベ アイレ スティレサ EDT | フローラル・フルーティ・ムスク | ペアー(洋ナシ)、スズラン、ムスク | 万人受け、清潔感、繊細 | 初めてのロエベ、オフィスや日常使い、きつい香りが苦手な方 |
| ロエベ エセンシア EDP | フゼア | バジル、レッドペッパー(実)、タラゴン | ユニーク、セクシー、モード | 他人と違う香りを探す方、芸術的な香りを好む方 |



香りのプロが教える「試香」の極意


香水選びで最も重要なのが「試香(しこう)」、つまり香りのお試しです。特にロエベのような多層的で高品質な香水で「くさい」「合わなかった」という失敗をしないために、プロが行う試香の極意をお伝えします。
まず、絶対に「ムエット(試香紙)」だけで判断しないでください。
なぜなら、香水は肌の温度やその人固有の皮脂と混ざり合って初めて、その人本来の香りとして完成するからです。「ロエベ 001 マン EDP」を例にとると、トップノートはカルダモンなどのフレッシュな印象ですが、肌の上で温まると徐々にムスクやバイオレットのまろやかでパウダリーな香りに「変化」します。
ムエットの上では、このドラマティックな変化は起こりません。
香りのプロが実践する「試香」のステップ
- 気になる香水を、手首や肘の内側など、肌に直接1プッシュします。
- すぐに擦り合わせたり、鼻を近づけたりしないでください。アルコールが飛ぶまで数十秒待ちます。
- トップノート(最初の10分)、ミドルノート(30分〜1時間後)、そしてベースノート(数時間後)の香りの変化を一日かけて追ってください。
- 最終的に肌に残り、あなたが最も長く付き合うことになる「ベースノート」を、本当に心から好きかどうか。それが判断の決め手です。
「アイレ スティレサ」が洋ナシから清潔なムスクへ移ろうように、香水は生き物のように変化します。その変化すべてを愛せるかどうかが、運命の一本を見極める鍵となります。
総括:「ロエベ 香水 くさい」は誤解から生まれる。正しい理解で、あなただけの芸術(アート)を見つけて
この記事のまとめです。
- 「ロエベ 香水 くさい」という印象は、主に「001 マン」の強い個性から来ている
- 「001 マン」はサンダルウッドやムスクが強く、パウダリーで重い香調が特徴である
- スッキリした香りが好きな人には「きつい」「くさい」と感じられる可能性がある
- 「001」シリーズは、本来「マン」と「ウーマン」を重ね付けするカップルフレグランスである
- 重ね付けすることで、お互いを補い合い、調和した別の深みが生まれる設計である
- 「001 マン」単体での評価は、香りの物語の半分しか見ていない可能性がある
- ロエベの香水全体の哲学は、「自然」と「職人技」の融合にある
- 「ボタニカル レインボー」コレクションは、自然の多様な色と香りを表現している
- 「くさい」という不安がある方には、「アイレ スティレサ」が最適解である
- 「アイレ スティレサ」は「空気」と「繊細さ」を意味し、万人受けする清潔感が特徴である
- 香調はフローラル・フルーティ・ムスクで、石鹸のようなほのかな香りが続く
- 芸術性やユニークさを求めるなら、200種以上の成分からなるフゼア系「エセンシア」も選択肢である
- 香水選びは、ムエット(試香紙)ではなく、必ず肌で行う必要がある
- 香水は時間と共にトップ、ミドル、ベースと変化する
- 最終的に肌に残るベースノートを愛せるかどうかが、香水選びの鍵である










